化学工業日報紙(2014年7月17日付け、第6面)に、「計算毒性学」研究会の記事が掲載されました。
記事では、日本初の「計算毒性学」研究会として紹介されています。是非ご参照ください。
残念ですが、欧米と比較して日本における「計算毒性学」に関する取り組みは、一周どころか何周も周回遅れをしながら、現時点で何も対応できていないというのが現状です。この現状は、日本の学会に「計算毒性学」という言葉や項目が年会やJournal発表での分野リストにないことでもわかります。このために、「計算毒性学」関連研究発表は、関連する項目や言葉に関連付けて、無理に提出しているのが現状です。
ちなみに、"computational toxicology"の単語と「計算毒性学」の単語をGoogleで検索すると以下のような結果となりました。
"computational toxicology" ----> 47,100
「計算毒性学」--------------------> 369
* 割合(日本/世界):369/47,100 = 0.78%
* 倍率(世界/日本):47,100/369 = 127.6倍
この事実はWEB上で展開されている「計算毒性学」関連の情報絶対量が、世界(実質的には欧米)と比較して日本は1%にも満たないということがわかります。これは、日本国内における「計算毒性学」に対する取り組みが欧米と比較して極めて貧弱であることを、数値で示しています。
昔と異なり、現在のようなネットワーク社会では、Googleのような世界に張り巡らされた情報網での検索ヒット数はそのまま現在社会のトレンドを反映していると言えるでしょう。是非とも日本のヒット件数を世界に負けないようにして、逆に最新情報を世界に発信できるようにしたいと考えます。
文責 湯田 浩太郎
7月23日